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2006年12月25日

瞬く間に季節は暖かい秋から寒い冬に突入中です。新聞などにも掲載されていますが、ノロウイルスなどによる急性ウイルス性胃腸炎が大流行しています。クリニックの前のハンギングはビオラ中心に模様替えしました。少しですが、ビオラとパンジーとノースポールも花壇に植えました。

この間の主な勉強の機会や出来事をひろってみます。

9月9日(土)
日本消化器病学会近畿支部第22回教育講演会 大阪国際交流センター
食道:GERDの病態と治療 樋口和秀(大阪市立大 消化器官制御内科)
胃:NSAID潰瘍の問題点 東 健(神戸大学医学部附属医学医療国際交流センター 難治性疾患病態解析)
大腸:大腸癌手術の問題点 肥田仁一(近畿大学医学部 外科)
肝:C型慢性肝炎の免疫病態の解明と治療への応用 考藤達哉(大阪大学医学部 消化器内科)
胆:胆道疾患の診断と治療-最近の話題- 内山和久(和歌山県立医科大学 第2外科)
膵:膵癌早期診断をめざした検診システムの成果と限界 中泉明彦(大阪府立成人病センター 消化器検診科)
どのテーマも興味深いものでした。しかし、特に、学生時代から市立堺病院時代を通じて知己である考藤先生の講演を楽しみにしていました。質問もさせてもらいました。この方面での今後の研究成果がC型肝炎の臨床に応用できるようになることを期待しています。最近、セカンドオピニオンで来院された患者さんのこともあり、中泉先生の講演にも注目していました。講演後、膵癌の化学療法について質問させて頂きました。

9月20日 ( 水 )
HBV講演会 大阪ヒルトンホテル(梅田) 熊田博光
B型慢性肝炎に対して、これまで、ラミブジン(ゼフィックス)、アデホビル(ヘプセラ)の2種類の経口の抗ウイルス剤がありましたが、今回、さらに新しい薬であるエンテカビル(バラクルード)が登場しました。ラミブジンは長期治療中に耐性ウイルスが出現しやすかったのに対して、アデホビルはそうした耐性ウイルスをかなり駆除可能にしました。ここにまた、もう一つの治療選択肢が加わったことで、B型肝炎治療もさらに進化したことになります。

9月21日(木)
第11回市立堺病院CC 市立堺病院3階講堂
「胸痛を主訴とした急性期疾患の症例検討」 市立堺病院 循環器病内科 河本 巌ら
「ハートコール」という名称で、循環器救急に積極的に取り組んでいる市立堺病院の循環器内科の症例検討会に参加しました。急性心筋梗塞の治療については谷和先生の講演があり、さらに河本先生から、閉塞性動脈硬化症(ASO)に対しての診断・治療の話を聞くことができ有意義でした。その後、対象症例を数例紹介させてもらいました。当院でも脈波・心機図計は動脈硬化判定だけでなく、閉塞性動脈硬化症の診断に有力な検査機器となっています。

9月22日 ( 金 )
IBDミニカンファ 薬業年金会館(大阪市中央区谷町6丁目)
夜の診察が終わってからの参加で、今回も途中参加となりましたが、少数例でも、ここでの炎症性腸疾患についての論議は中身の濃い内容で、勉強になります。関西でも有数の炎症性腸疾患(IBD)の症例検討会です。終了後、大阪労災病院外科の根津先生と食事に行き、最後はいつもの音楽談義になりました。

9月26日 ( 火 )
第2回堺市医師会内科医会・外科医会合同学術講演会
「カプセル内視鏡はどこまで進化しているか?」
大阪市立大学大学院医学研究科 消化器官制御内科学 樋口和秀
樋口先生の講演を聞くのはこれで3回目かもしれません。ユーモアを交えて、カプセル内視鏡による、主に小腸の病変の診断のお話を聞くことができました。これからもより一層改良されてより実用的な検査になって行きそうです。しかし、撮影された5万コマほどの画像を1時間半ほどの時間で見る苦労はかなりなものと思われました。


10月14日( 土 )
クリニックの歓送迎会
「ウイングチップ」という以前にも紹介したイタリア料理店で、退職するTさん、交替で勤務することになったN看護師の歓送迎会を開きました。石窯で焼かれた野菜やピッツア、各種のスパゲッティを楽しみました。
クリニックの歓送迎会
 
クリニックの歓送迎会
   
10月22日(日)
和泉リサイクル環境公園のコスモスを撮影しました。
和泉リサイクル環境公園のコスモス
  和泉リサイクル環境公園のコスモス

10月23日(月)
朝から、急に電話が使用できなくなり、ファクス送受信もできなくなって困りました。NTT西日本のひかり電話の不調と判明しましたが、 10月25日まで、ほとんど使用不能の状態が続き、患者さんや、病診連携関係の病院の地域医療室担当者にも迷惑をかけました。

11月2日(木)
当院でのC型慢性肝炎治療成績などについて某製薬会社堺営業所のMRさんたちを対象に講演させてもらいました。
この4年間にクリニックで診療したC型肝炎の患者数は男性122例、女性125例で、合計247例。その内、肝硬変の患者数が50例で、肝臓がんの患者数は40例でした。インターフェロン治療経過観察症例は57例でした。そのうちクリニックで主に治療した症例が51例です。インターフェロンの種類別の治療成績は、治療中の症例、短期中止例や評価困難例を除いて、インターフェロン単独治療例では4例中2例、イントロンAとリバビリン併用例で、17例中11例、ペガシス例で5例中3例、ペグイントロンとリバビリン併用例で、10例中6例のSVR(ウイルスがほとんど消失して、肝炎も鎮静化した著効症例)が得られました。以上の評価可能例で、36例中22例がSVRです。約6割の著効率です。ウイルスのセロタイプがグループ1では、約53%がSVR、グループ2では、80%がSVRという結果で、まずまずの成績でした。グループ1で高ウイルス量例でもペグイントロンとリバビリン併用例で、50%がSVRでした。また、代償性肝硬変の1例にフェロンを投与中ですが、この数ヶ月ウイルス量が定性検査で陰性という著効状態を維持しています。

11月3日(金)
遺残胆嚢管癌術後再発で、次第に肝不全に傾いて重症化していた在宅診療中のTさんが約8年間の闘病の後に、この日亡くなりました。
市立堺病院で診療開始はしたのですが、肝門部胆管癌の外科手術で世界的に知られる名古屋大学第一外科教室の二村先生に紹介し手術して頂きました。5年間近くは明らかな再発はなかったのですが、その後に再発し加療中でした。再発後も抗がん剤動脈注入を外来で施行して小康状態が今年の夏までは続いていました。在宅療養と在宅死はご本人の強い希望によるものでした。訪問看護ステーションからも連日訪問してもらっていました。数日来、意識ももうろうとされていましたが、血圧の下がりだしたこの日は朝から夜までに数回訪問し、深夜に死亡確認致しました。最後まで、明るく、静かに死と向き合っていた方でした。名古屋大学の二村雄次先生を初め、多くの先生方にお世話になりました。

11月9日(木)
第18回大腸病態治療研究会 グランビア大阪
会場のエレベーターで、大阪総合医療センターの大川先生と一緒になりました。潰瘍性大腸炎を長期に患っている患者さんに大腸がんができやすく、通常の大腸がんに比べて分かりにくい肉眼型を呈し、肉眼型に比して進行している症例があることが問題となっています。また、潰瘍性大腸炎の診療ガイドラインについても、果たして臨床に実用的であるのかどうかなどについてのディスカッションがありました。

11月12日(日)
大阪府医師会医学会総会
朝から、大阪府医師会館にでかけました。大阪府医師会会員による様々な臨床研究発表と、
特別講演「老年医学の展望−超高齢社会の健康寿命」大阪大学大学院医学系研究科 荻原俊男 と 
第38回医療近代化シンポジウム
「消化器疾患をめぐる最近の話題」
1.胃食道逆流症(GERD)の病態と治療−逆流性食道炎、非びらん性食道炎,functional heartburnの相違 大阪府済生会中津病院消化器内科 蘆田 潔 
2.小腸疾患は増えているか?−カプセル内視鏡/小腸内視鏡による新しい発見 大阪市立大学大学院器官制御内科学 樋口和秀
3.自己免疫膵炎とは? 関西医科大学内科学第三講座 岡崎和一
がありました。
樋口先生の講演をまた聞かせてもらうことになりました。自己免疫膵炎はこれまで数例経験しましたが、臨床像は大体定まりつつあるようですが、まだまだ病因がはっきりしていない膵疾患で、今後も多くの論議を呼びそうです。

11月19日(日)
和歌山市民会館で開かれた、第34回内科学の展望という日本内科学会主催の講演会に参加しました。市立堺病院の植松先生にお目にかかりました。[EBM時代の内科学]と題されて、以下の9つの演題を聞くことができました。
1. 冠動脈疾患患者の脂質低下療法の有用性 日本大学 齋藤 穎 
2. 消化器癌の最新薬物治療  札幌医科大学 今井浩三
3. 関節リウマチの最新薬物療法  東海大学 鈴木康夫
4. 糖尿病性腎症診療の問題点とその対策 徳島大学 土井俊夫
5. EBMに基づく糖尿病の治療  熊本大学 荒木栄一
6. EBM時代の神経内科学    東京大学 辻 省次
7. EBMに則った血液疾患診療のガイドライン 近畿大学 川瀬一郎
8. 慢性閉塞性肺疾患の薬物療法 和歌山県立医科大学 一ノ瀬正和


12月8日(土)
阪大の53年卒の同窓会の忘年会が中之島センターの交流サロンで開かれました。27名の参加数は、この時期にしては、集まりがよかったほうだと思います。幹事役の小山先生ご苦労様でした。春にもまた集まろうということで、私が次回幹事になり、3月10日に開く予定となりました。
阪大の53年卒の同窓会の忘年会
   
阪大の53年卒の同窓会の忘年会
阪大の53年卒の同窓会の忘年会
阪大の 53年卒の同窓会の忘年会

12月15日(土) 忙しい毎日ですが、この日は、クリニックの忘年会を堺市内の泰平樓という中華料理店で開き、歓談しました。

前回のお便りで紹介させて頂いた、和泉市の「ラ・ガレット」は残念ながら、9月一杯で閉店となりましたが、声をかけさせて頂いたところ、多くの方々に閉店間際まで食事に行って頂けたようで、この紙面を借りて、お礼申し上げます。きっと近いうちに新しい場所で新しいガレットのお店を開かれることと思います。その際にはまた紹介させて下さい。


今年1年間にお世話になった方々に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。そしてまた、来年もよろしくお願い申し上げます。よいお年をお迎え下さい。 今回も最後にわが家の愛猫たちの写真を掲示します。
アレジオン、チャイとミーレ
 
アレジオン、チャイとミーレ

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